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管理職に必要な「ロジカルシンキング」とは?①

2018年4月22日 部下育成

 

誰でも管理職になってから最初に苦労することのひとつは、部下に何か話す時、「話が分かりません」と言われることです。たとえば仕事の仕方を指示したら、「係長の話の内容がよくつかめない」とか「課長が何を言わんとしているのか理解できない」と返された場合などです。

管理職の立場は、「プレーヤー」として自己のパフォーマンスを発揮し成果を出した頃の社員の立場とは違います。今は「リーダー」となって、部下を管理し仕事を常に見直し、業務を引き継ぐ後継者を育て上げる立場です。従って、「部下に分かりやすく伝える」というスキルは、有るか無いかで、「リーダー」たりうるか否かを決定づける大事な能力となります。

部下に分かりやすく話すには、どうしたらいいのでしょうか? その一つの方法は、「つじつまが合っている」という話し方、つまり論理的に話すということです。管理職にこそ、この「ロジカルシンキング」(論理思考)が必要です。そこで、管理職に必要な「ロジカルシンキング」の活用法を2回にわたってご紹介いたします。

目次

  • 管理職に必要な「ロジカルシンキング」(論理思考)のスキルとは?
  • 「ロジカルシンキング」の手法の1つ、MECE(ミッシー)とは?
  • おすすめリンク

管理職に必要な「ロジカルシンキング」(論理思考)のスキルとは?

管理職に必要な「ロジカルシンキング」とは、自分や組織の目標設定と周囲の状況とがつじつまの合った結論を出して、行動を起こすという考え方です。論理思考と訳されている通り、「つじつまが合っている」考え方を身に付けていれば、自ずと話も分かりやすくなります。

管理職は、部下に分かりやすく話すために、目標をはっきりさせて、そのための行動を考えるのに必要な情報を集め、それらを分かりやすい仕方で整理しておかなければなりません。

物事を感性や直感ではなく、論理的に考える手法を使えれば、筋道の通った説明ができるようになります。部下にちゃんと説明できれば、それをベースに業務を進めている上司と同じ着眼点でチームは仕事ができるようになります。「ロジカルに考えたこと」を「ロジカルに(わかりやすく)伝える」ためのノウハウを身に付けることで、組織はさらに円滑に動き出すのです。

「ロジカルシンキング」の手法の1つ、MECE(ミッシー)とは?

「ロジカルシンキング」(論理思考)には、アリストテレスが体系化した「三段論法」に代表されるような論理学の歴史的な流れがあります。しかし、ここでいう「ロジカルシンキング」とは、2000年頃から米国のコンサルティング会社の出身者たちが開発した手法の一つ「MECE」などで広く知られるようになったテクニックのことを指します。

「MECE」はミースまたはミッシーと呼ばれますが、「Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive」の頭文字をとった呼び方で、文字通りに解釈すれば、Mutually( 相互に)Exclusive(排他的)Collectively(全体的に)Exhaustive(余すところ無い)ということです。つまり、「ダブりなく、漏れなく、要素を挙げて整理すべし」という考え方です。重複や漏れがないように配慮しながら要素を数えあげて、説明対象にアプローチすることが大事なのです。たとえ考えるべき「要素」がたくさんあったとしても、別次元に整理されるべき要素は「要素の切れ目」を考え、一緒に同列に論じてはならないのです。重複を除かないと、部分的に要素が重複指定されて、そのあとがロジカルに進まなくなってしまいます。

MECEの使い方としては、すでに述べた通り「ダブりなく、漏れなく」という「要素の抜き出し」と「対象選定の網羅性」がありますが、簡単に言えば次のようなケースで説明されます。

例えば、例えば、「うちの店に来るお客さまは、近隣住民か車で来店する人のどちらかに分けられる」と言われると、何となく納得してしまいそうになりますが、下の図のように、「モレ」や「ダブり」の部分があることがわかります。

ちなみに、これをMECEになるように分類するならば、「車での来店客」か「車以外での来店客」という分類と、「近隣住民」か「近隣住民以外」という分類の2種類の仕分けが必要となります。

注意しなくてはいけない点は、観点によって思わぬところに思考の「漏れ」が存在する可能性があります。

観点が違えば、漏れがあるということもありえますから、対象をチェックして「漏れはないか」と何度も疑って、各要素をしっかり整理する必要があります。

次の①から④の例は、工場で高品質・低価格の商品を生産する時に、MECEで整理するならばどうしたらいいかを示しています。

「高品質・低価格の商品を生産する」

①商品に必要な品質とあっては困る不都合な特性を漏れなくダブりなくあげる
②工程を 原材料 – 製造 – 加工 – 輸送 – 販売 – 使用 – 廃棄など漏れなくダブりなくあげる
③製品故障をなくして生産性を上げるために、発生・原因を漏れなくダブりなくあげる
④故障を撲滅するために、対策案を具体的に漏れなくダブりなくあげる

 

管理職は、MECEを用いて仕事の問題解決のために論理的に、つまり「つじつまが合っている」考え方で分析する力が得られます。「ロジカルシンキング」にはほかにも次のような手法が提案され、役立てられています。

次回は、「ピラミッド・ストラクチャー」や「ロジックツリー」という手法をご紹介します。

 

おすすめリンク

論理的で分かりやすい文書の書き方研修

ロジカルシンキング研修(実践編)~論理的思考による問題解決

 

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